最近、ミニマリストについて色々と調べていたら「ゴミゼロ運動(ゼロウェイスト)」に出会いました。
自分の買うものをしっかり選択して、必要な分量だけを買い(そもそも必要な分量も減らす)、大切に長く使うというのはミニマリストの考えと同じです。
そこからもう少し環境に配慮した生活にシフトしたのが「ゴミゼロ運動(ゼロウェイスト)」です。
この記事では、誰にでも始められるゴミゼロ運動(ゼロウェイスト)の5Rについて紹介します。
ゴミゼロ運動(ゼロウェイスト)とは
ゴミゼロ運動(ゼロ・ウェイスト)とは、2013年にアメリカに住むフランス人のベア・ジョンソンさんによって書かれた本「ゼロ・ウェイスト ・ホーム」で提唱された家庭から出るゴミを限りなくゼロに近づける努力をする運動の事です。
はやりの「シンプルな暮らし」のために私たちは沢山のモノを処分しているけれど、そのゴミの行く先を考えたことがあるでしょうか?
私たちは、モノとしての寿命が終わっていないモノまで「とりあえず目の前からなくすため」に処分しています。
ゴミを処分するためには、たくさんのお金とエネルギーと環境負荷がかかっています。
私の住む町では、農協の直売所の野菜もプラスチックの袋に入っているし、量り売りのお店もないし、豆腐屋さん、お味噌屋さんなんて専門店もないのでベア・ジョンソンさんのような徹底した生活は出来ません。
「ゴミゼロにするなんて無理だからやらない」では何も変わりません。
まずは「少しでもゴミを減らそう」という気持ちを持つことが大切だと思います。
ゴミゼロ運動(ゼロウェイスト)の5つのR
ゴミゼロ運動(ゼロウェイスト)の基本軸となる5つのRがあります。
- Refuse:不必要なものは断る
- Reduce:必要なもの、ゴミとなるものを減らす
- Reuse:繰り返し使えるものは使う
- Recycle:リサイクルする
- Rot:堆肥化する
では、1つずつ見て、何が出来るのかを考えてみます。
Refuse(不必要なものは断る)
暮らしをシンプルにしていく過程でも「まずはモノが入ってくるのを断つ」という学びがありました。
ゴミゼロ運動(ゼロウェイスト)でも、まずは「持ち込まない」です。
プラスチックは堆肥化できません。
また、近年マイクロプラスチックとして魚の体内に入り込む(そしてそれを食べた人間にも!)や食塩に入り込んでいると問題にもなっているのを知っていますか?
2050年には、海の中の魚とマイクロプラスチックの量が同じになると言われています。
私たちがすぐに実行できることとしたらこんなことがあります。
- ショッピングバッグを持ち歩く
- プラスチックで個包されていない野菜が買えるときはそれを選択する(ビニール袋にいれない)
- ストローやプラスチックの蓋は断る
- 水筒を持ち歩く
- My箸やタンブラーを持ち歩く
- 過剰包装を断る
すでにやっている人も多いのではないでしょうか?
また、「今すぐに使う本当に必要なモノ」以外は持ち込まないのも大切です。
ポケットティッシュやノベルティなど人のご厚意でいただけるものは断りづらいですが、すぐに使うものでなければ「No」を伝えましょう。
いらないDMやカタログも開封せずに「受取拒否」と書いて署名し、ポストに投函すれば停止できます。
Reduse(必要なもの、ゴミとなるものを減らす)
食材しかり、ファッションアイテムしかり、本当に必要な分だけ持つようにしたいです。
暮らしがシンプルになると、自分が必要と感じる量も減らすことができます。
何かを買いたいと思った時は、衝動買いをせずに本当に必要なのか、ゴミにならないかを考えて賢く買い物をするようにします。
- ラップやジップロックの使用を減らして保存容器を使う
- 電子書籍や音楽のダウンロードを利用する
- 包装が過剰なものは選択しない
- 詰め替え用の製品を選択する
- ネット通販を控える
「必要なものを減らす」のは生活改善が必要です。
でも「ゴミになるものを減らす」は買い物をするときに少し気を付けるだけでできると思います。
Reuse(繰り返し使う)
リサイクルをするためには、大量のエネルギーを必要とします。
また、リサイクルに出したからと言って、必ずしも同じ資源に戻るわけではありません。
まずは、リサイクルする前にその製品をそのままの形で使うことが出来るか考える、また使える製品を選ぶのが大切です。
- 古着の回収に出す
- 不用品はフリマアプリで手放す
- ティッシュの使用を減らしてふきんで対応できるところはふきんにする
- 繰り返し使える電池を使う
- 詰め替え用の製品を選択する(ボトルを再利用する)
- 図書館を利用する
Recycle(リサイクルする)
リユーズできないものはリサイクルに出します。
「リサイクル」と言っても、先に述べたようにリサイクルするために大量のエネルギーが必要で、元々の製品に戻ることは多くありません。
リサイクルに出したつもりが、リサイクルされずに焼却処分されているなんてニュースも見聞きしたことがあります。
リサイクルに出しているから、環境に配慮した生活が出来ていると思っていましたが、それが間違いでした。
リサイクルに出さなくて良いように、リユースできるもの(長く使えるもの)を選ぶのが大切です。
- ペットボトルや缶コーヒーなどの使用を減らす
- プラスチック製品よりガラス製を選ぶ
リサイクルをしなくていいように、持続可能なモノを選ぶのが大切なんだと思います。
Rot(堆肥化する)
10年位前に生ごみ処理機が流行った時期がありました。
私が買ったタイプは電気を使って処理するタイプだったのですが、東日本大震災の時に電気の使用を減らそうと思い、それ以来生ごみをたい肥化していません。
家庭用のコンポストではなかなか難しいようですが、本来テッシュや紙ごみも堆肥化することができるようです。
*ただし、インクや紙を作るときに使う化学製品が野菜を作るときのたい肥として安全かどうかについては不明。
電気を使わないタイプのコンポストは臭いや虫の問題があり敷居が高いのですが、ちょっと調べてみようと思います。
ゴミを減らすを意識してみよう
ベア・ジョンソンさんもストイックなゴミゼロ(ゼロウェイスト)生活から、「自分でやること」「他の人に任せる事」「家族も協力できること」などバランスを探す日々があったようです。
我が家の場合は、夫はそれなりに環境に配慮しているので協力を仰ぎやすいですが、まずは他人を変えるのではなく自分から変わっていくのが良いと思います。
買い物の仕方、製品の選択、日々何気なくやっている行動を「ゴミを減らす」を意識するだけで、少し変わるります。
ゴミゼロ(ゼロウェイスト)は理想です。
完璧を目指してはいけません。
どうせ無理だからやらない、ではなくみんなが辛くない程度に出来る事を少しだけやってみる。
その力は思った以上に世界を変えるのです。