先日、小学5年生の娘が「性の絵本」を読んだと話してくれました。
どういう風に子供に性を教えていくのか分からなかったので買って読んでみたら、子供がいても/いなくても、全・大人に読んでいただきたい良書でした!
紹介したいのは、たきれいさんの「性の絵本 せいってなーんだ?」です。
読んでみたら、THE・昭和な価値観からのアップデートを激しく誓う内容でした。
内容をAmazonで公開されている画像をもとに紹介します。
注)あまり「性」について語る事に慣れていないので、不適切な表現などがあったら申し訳ございません。不快な想いや人を傷つける意図はないので、ご連絡くだされば修正いたします。
昭和と全然違う「性」の価値観
アラフィフの私はTHE・昭和な「男」と「女」しかいない世界で育ってきました。
もちろん世の中にはLGBTの人がいると言う事は知ってたし周りにもいたけれど、なんとなくテレビの中では面白おかしく扱われていて、今思うとLBGTの方々には本当に生きづらい世の中だったと思います。
この「性の絵本」では、もう「男」と「女」の2つだけじゃなくなっているんです!
これを読んだ私の父は
とか言っていましたが、ちゃんと「こころの性」と「からだの性」という形で説明してくれています。
「こころの性」と「からだの性」が合わなかったら後で変える事が出来るって、この絵本を読む年頃の子で悩んでいる子は本当に救われるんじゃないかな?
そして、第3のみかたとして「こいの性」があります。
この説明でグラデーションがあると言う事が理解できました。
からだが男であっても女であっても、100%どっちかって言える人ばかりじゃなくて、色んな段階があるのが分かります。
「どっちも好きにならない」とか「分からない」とか「きめない」と言うのも、どちらかが好きと決めている人と同じように書かれているのも衝撃でした。
私達、昭和世代は1つの価値観で自分と違うと「そんなのおかしいのではないか?」とか言ってしまいがちです。
馴染みがないだけで、きっといつの時代にも存在していたマイノリティの方々に寄り添う事なく「おかしい」と言えてしまうなんて、恐ろしいですね。
今思うとアウトな思考をさんざん刷り込まれて育ってきましたもんね。
自分とは違う可能性がある人がいると言う事をちゃんと理解すること。
生き方は1つじゃない事。
マジョリティな人が正しいと言うわけでもなくて、ただ色んな人がいると言う事。
私は、性自認も性的思考もマジョリティに含まれていて、何も疑問を思ったこともなかったけれど、自分の周りの人の「ありのまま」を認められる人になりたいと思いました。
そして、こんな本を読んで育った子供たちは、「カミングアウト」とか言う言葉もなくなるほど自然に自分を表現出来て、受容される世の中になるのだなと思いました。
価値観を塗り替えよう
そのほか、「人から触られたくないときは、触らないでと言ってもいいんだよ」とか「生まれ持ったものは、例え褒めているつもりでも口にしないよ」とか、私が子供の時はまったく気にしなかった事がたくさん書かれています。
「絵本」なので分厚くはないけれど、1つ1つのメッセージが考えさせられるので読み応えのある本でした。
こういう価値観で育ってきている人って、私達と全く別の人間だと思っても良いくらい違う価値観を持っていると思います。
後10年もすれば社会人となり、一緒に働くことも増えてくるでしょう。
そんな時に、昭和的な価値観のまま接して不必要に傷つけることがないように、価値観をアップデートしていきたいと思いました。