「丹田」という体の場所を知っていますか?
東洋医学では丹田を「全身のエネルギーの中心」と考えています。
弓道や剣道などの武道でも丹田に力を落とした姿勢を基本としています。
丹田とは、おへそと肛門の中間部分、おへそから指2~3本下に下がったところから、体内に5センチ程度入った部分を指します。
仰向けに寝て、両手をおへその下に当てて腹筋をすると、かたくなるところが丹田です。
丹田を鍛えると体だけでなく、心にも変化を与える効果があると言われています。
丹田を鍛える方法は色々あるようですが、中でも一番簡単なのは「丹田呼吸法」です。
丹田呼吸法で丹田を鍛えることで、
- 薄毛解消・美肌効果
- 代謝が良くなる
- ストレスが軽減する
- ダイエット効果
- 自律神経が整う
が期待できることが分かっています。
この記事では、
- 丹田を鍛える効果
- 丹田呼吸法のやり方
について詳しく説明します。
丹田を鍛える丹田呼吸法とは
大人の私達は1日に25,000回くらい呼吸をしています。
わたし達の生活は、意識していないと猫背になり、呼吸が浅くなる傾向があります。
浅い呼吸では身体が酸素不足になり「生きる」のに必要な部分に酸素が多く送られます。
その結果、ターンオーバーが遅れるなどして肌や内臓の老化に加速が進むことにつながります。
酸素をしっかりと取り込む呼吸として、今回おすすめしたいのは「丹田呼吸法」です。
丹田呼吸法は、2500年前に6年における苦行の末、お釈迦様が悟りを開かれ弟子たちに伝えられたと言われています。
わたし達が普段無意識に行っている「胸式呼吸」とは違い、腹式でさらに丹田に力を籠めることに意識を置くのが丹田呼吸法です。
健康やアンチエイジングだけでなく、心の安静、ストレス軽減にも効果があることが分かっています。
丹田を鍛える効果
丹田を意識した「丹田呼吸法」を行うと、こんな効果があると言われています。
- 薄毛解消・美肌効果
- 代謝が良くなる
- ダイエット効果
- ストレスが軽減する
- 自律神経が整う
1つずつ詳しく説明しますね!
【丹田呼吸法の効果①】薄毛解消・美肌効果
実は人間の肺はそれだけでは空気を吸ったり、吐いたりすることはできません。
肋骨を上下させたり、横隔膜が上下することで、肺を膨らませたり縮ませたりするのです。
意識せずに行っているのが、肋骨を上下させる「胸式呼吸」です。
横隔膜を上下させる「腹式呼吸」にすることで、より多くの酸素を体内に取り入れることができるようになります。
普段、浅い呼吸をしていると、生命活動に重要ではない髪や肌に送られる酸素の量が減り、酸欠状態になっていたことでしょう。
丹田呼吸法で横隔膜をより大きく動かすことを意識すると、体に取り込む空気の量が増えます。
そうすると、肌のターンオーバーが正常化し、血行がよくなり、薄毛解消・美肌に効果があるのです。
【丹田呼吸法の効果②】代謝がよくなる
丹田呼吸法を行うと、横隔膜をよく使って呼吸を行うことになります。
そうすると、横隔膜の周りの筋肉もよく使われるようになり、血行が促進され、基礎代謝が良くなります。
代謝が良くなることで、このような効果を期待できます。
- 冷え性改善
- 免疫力が高まる
代謝機能が向上すると、体温が上がります。
指先や足先まで酸素と二酸化炭素の交換が行われやすくなり、体がポカポカしてきます。
免疫力が正常に発揮されるのは36.5度以上。
1度体温が下がると、免疫力が30%も下がることが分かっています。
【丹田呼吸法の効果③】ダイエット効果
丹田呼吸法によって横隔膜を上下させると、腸をストレッチさえることになるので、便秘の解消につながります。
また胃の運動も促進するため消化不良も改善できます。
基礎代謝が上がり、普段の生活でもより多くの体脂肪を燃やすことになるので、ダイエット効果も期待できます。
【丹田呼吸法の効果④】ストレス軽減
丹田呼吸法によって大きく呼吸をすると、セロトニンの分泌を促進する効果があります。
セロトニンは「幸せホルモン」と呼ばれています。
セロトニンには、精神の安定や平常心の維持などに効果があり、精神安定剤とよく似た分子構造です。
脳内のセロトニンの量が多いと、ポジティブば思考になりやすく幸福を感じやすいのです。
また、セロトニンを原料として、「睡眠ホルモン」であるメラトニンが作られます。
丹田呼吸法によってセロトニンが多く分泌されることで、睡眠の質の改善も期待できます。
笑顔でもセロトニンの分泌が促されるよ↓
【丹田呼吸法の効果⑤】自律神経を整える
丹田呼吸法の一番の効果が「自律神経を整える」です。
自律神経とは、呼吸、血液循環、体温調整、消化・排泄、生殖、免疫など内外の刺激に対して、無意識に反応して調節してくれている神経のことです。
丹田呼吸法によって、横隔膜を大きく動かすと、横隔膜周辺の筋肉が動き、自律神経である「交感神経」と「副交感神経」を選択的に刺激することができます。
【交感神経】
- 活動・運動を司どり、エネルギーを消費する
- 緊張しているときに働く
- ストレスがある時に働く
【副交感神経】
- 休息を司るり、エネルギーを再生する
- 寝ている時に働く
- リラックスしている時に働く
現代社会では、夜型の生活になりやすく、緊張した交感神経が優勢な状態になりがちです。
また、女性は40代(男性は30代)から副交感神経の活動レベルが低下していくことも分かっています。
自律神経がアンバランスな状態になると、うつ病などメンタルヘルスにも影響を与えます。
副交感神経は息を吐く時に強く働きます。
丹田呼吸法によって、「息を吐く」ことに意識を置きゆっくり行うと、副交感神経が優位となりリラックスすることができます。
また、体が疲れている時に丹田呼吸法を行う事で適度に緊張を与え交感神経が優位とし、元気を取り戻すこともできます。
丹田呼吸法を習慣化すると交感神経・副交感神経のバランスが安定してきます。
丹田を鍛える丹田呼吸法のやり方
では、丹田呼吸法で丹田を鍛える方法を説明します。
- ブラやベルトを外すなどして、ゆったりとした服装になる。
- 背筋を伸ばして椅子や床に座り、両手をおへその下に添える。
- 顎を引いて、目を軽く閉じる。
- 鼻から息を吐ききる。丹田が固くなり下腹部が少しへこむのを感じる。力まず、頭の中でゆっくり数を数える。
- 吸う時も丹田から吸うようにする(下腹部が膨れる)。肺が大きく膨れたのを感じる。
丹田呼吸法は鼻で吸い、鼻で吐き出します。
「4カウント吸い、8カウントで吐く」と言いますが、ポイントとしては吸う息よりも吐く息を長くする事です。
お腹と背中がくっついて「もう吐けない」と思うほど吐き切りましょう。
体がポカポカしてきたら、きちんとできているサインです。
最初はうまくできないと思いますが、練習と共に上達していきます。
1日10呼吸でも効果があると言われています。
気が付いた時に1呼吸でも、2呼吸でも丹田呼吸法を意識して呼吸してみましょう。
もっと簡単に丹田を意識するために
普段からもっと丹田を意識して生活するために私が取り入れているグッズを紹介します。
事務仕事で長時間座っていると、どうしても骨盤が後傾して猫背になってしまいます。
座禅を組む時に使用する座禅座布団のように、椅子にクッションを忍ばせるだけで、自然と骨盤を立てることができます。
左右からキュっと骨盤を引き締められることで、下腹部に力が入っているのを感じることができると思います。
その、力が入っているところが「丹田」です!
座っているだけで丹田を鍛える効果が期待できます。
妊娠中に骨盤ベルトを使っていましたが、どうしても位置がずれるんですよね。
ベルトとガードルが一体化しているこの商品は、ズレないし、「この場所であってる?」の疑問も解決してくれます。
骨盤ベルトが下腹部でクロスしているところが「丹田」の場所です。
ちょうど丹田のところでキュっと結ぶイージーパンツです。
圧を食わえることで、丹田を意識しやすいです。
腰ひもを結ぶと、骨盤が立ち、姿勢がシャキっとします。
丹田を鍛える効果でいつまでも若々しく!
以上、丹田を鍛える効果と丹田呼吸法のやり方を紹介しました!
丹田を鍛えると、体の機能的にもメンタル的にも良い効果が期待できます。
毎日少しの心掛けだけで大きな効果があるので是非挑戦してみてください。